2017年01月16日

聴かずに死ねるか(65)Chiara Civello - Caramel

 ローマ出身のChiara Civello(キアラ・シヴェロ)は、1975年生まれのシンガー・ソングライター&ピアニスト。バークリー音楽大学の奨学金を授与(1993年)され、翌年、渡米。18歳だった。

 卒業後はニューヨークに移り住み、ラテンやブラジル音楽に傾倒。デビュー・アルバム『Last Quarter Moon』(2005年)にも、色濃く反映されている。日本盤も発売され、来日公演を果たしてはいるものの、残念ながら、知る人ぞ知るという存在。

 でも、いいんだな。中でも『Caramel』はボサノバ風味の絶品。歌詞は英語だが、ほんの少しイタリア語のアクセントが残っているらしい。残念ながらネイティブでなければわからぬが。

 元々はサンタモニカ出身のシンガー・ソングライターSuzanne Vega(スザンヌ・ベガ)が作った曲。アルバム『Nine Objects of Desire』(1996年)の収録曲である。

▲Chiara Civello『Caramel』。アンニュイを感じる歌い方だが、インパクト強し。曲がいいんだろか、歌い方がいいんだろか・・・考え出すと夜も寝られぬ。イタリア語はもちろん、英語、ポルトガル語、スペイン語の歌もこなす。

▲Suzanne Vega『Caramel』。1969年生まれの57歳なのだが、ささやくような歌声だけを聴いていると、う〜んと若い感じ。この場合、曲もいいし、歌い方もいい・・・さすが本家。

▲J. Michael Reed(J・ミッシェル・リード)『Caramel』。ちょっとばかり貧相なオヤジのような感じだが、ひと昔前はブリブリ言わせたソウル歌手。バックサウンドを含め、聴いてて気分よし。

▲Pete Lashley(ピート・ラシュリー)『Caramel』。風体からはウエスタンをやりそうなのだが、歌い出すと華奢な声に驚く。きっといい人に違いない。北西イングランド、南カンブリア州で撮影。


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2017年01月18日

聴かずに死ねるか(66)Karen Souza - Every Breath You…

 ギターのアルペジオが印象的な『Every Breath You Take』(1983年)は、イギリスの3人組ロックバンドThe Police(ポリス)のベース&ヴォーカルSting(スティング)が作った曲。ビルボードで8週連続1位となり、翌年のグラミー賞で最優秀楽曲賞に輝いた。

 曲名を直訳すると『あなたがするすべての息』だが、「それじゃあんまりだべ」ということで『見つめていたい』という邦題になった。「別れた恋人のことを見守りたい」という歌詞なので違和感はない。

 でもね、別れた恋人というのがクセ者。モデルとなったのはStingの前妻Frances Tomelty(フランシス・トメルティ)。ロマンチックに聴こえる「I'll be watching you.」という歌詞は、「見守る」というより「監視」に近い雰囲気なのだ。

 とはいえ、端正な顔立ちのStingから発せられる澄み切った高音を聴くと、「優しく見守る」という感じになってしまうから不思議。

 同じように「優しく見守る」という感じになるのが、ブエノスアイレス生まれ(1970年)の歌手Karen Souza(カレン・ソウサ)の歌。2011年リリースのアルバム『Essentials』に収録されている『Every Breath You Take』は、物憂げな歌いぶりなのだが、メリハリがあり、聴いていて楽しい。

▲Karen Souza『Every Breath You Take』。アルバム『Essentials』に収録されているのはギターバックのボサノヴァ調だが、こちらはピアノトリオがバック。

▲The Police(Sting)『Every Breath You Take』。1983年のライヴ映像。若いStingに驚いてしまうが、あれから33年もたってるんですぜダンナ。

▲Mehreen feat. DJ AKS『Every Breath You Take』。バングラデシュの女性歌手が歌っているのだが、名前の読み方わからず。途中、ベンガル語の歌詞が登場するが、違和感を感じないから不思議。

▲Cubanos Acapella(クバノス アカペラ)『Every Breath You Take』。「口でやってへんか?」と問われれば「全部、口でんがな」となる。キューバのアカペラグループらしい。すごい。


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2017年01月20日

聴かずに死ねるか(67)U.B. Dolls - Fujiyama Mama

 U.B. Dolls(ユービー・ドールズ)はイタリアの女性4人組グループ。特徴は、ロカビリー、ハワイアン、カントリーなど、ジャンルの垣根などおかまいなしの無節操なところ。それがビートの効いたパワフルな演奏で迫ってくるから、一度聴いたら耳から離れないし、さらに一度見たら目に焼き付いてしまう。

 要するに攻撃的なサウンドなのだが、メンバーの名前も攻撃的だから笑っちゃう。以下の通り。

ジェイキー・カラシニコフ(ソ連軍自動小銃)=ギター
カンタレラ(ボルジア家の毒薬)・ナナ=ヴォーカル
バラクーダ(英国海軍艦上雷撃機)・ベッツ=ドラム
ランボー(ベトナム帰還兵)・ルル=ベース

 そのU.B. Dollsが演奏する『Fujiyama Mama(フジヤマ ママ)』は、実に威勢がいい。とにかく歌詞が「長崎にも広島にも行ったわ・・・アタイが爆発したら止められないよ・・・タバコがわりにダイナマイト・・・アンタの頭なんてニトロでドッカン・・・なぜならアタイはフジヤマ・ママよ〜♪」といった過激ぶりだから、おとなしくなんてムリなのだ。

 本家はアメリカのAnnisteen Allen(アニスティーン・アレン)。1954年の録音で火が付いた。日本では、その昔、雪村いずみが歌っていたから、今どきの中高年なら覚えているはず。妙にネバついた英語で違和感があったけど。ただし、歌詞は原曲のモノとは大違いだった。

▲U.B. Dolls『Fujiyama Mama』。バラクーダ・ベッツのスネアドラムがド迫力。生で聴いてみたいグループだ。

▲本家Annisteen Allen『Fujiyama Mama』(1954年)。アニメ『A Language All My Own(ベティの日本公演)』(1935年/昭和10年)に後から音楽をのせたもの。

▲Eileen Barton(アイリーン・バートン)『Fujiyama Mama』(1955年)。Annisteen以降、Wanda Jackson(ワンダ・ジャクソン)が有名だが、Eileenのほうがええね。

▲イタリアのシンガーソングライターVioletta Zironi(ビオレッタ・ジローニ)がウクレレ片手に歌う『Fujiyama Mama』。1995年生まれの21歳。これもええ。

▲The Clash(クラッシュ)+Pearl Harbour(パール・ハーバー)『Fujiyama Mama』。イングランドのパンク・ロックバンドThe ClashのベースPaul Simonon(ポール・シムノン)の彼女がPearl Harbour。1982年、日本公演での映像。


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2017年01月22日

聴かずに死ねるか(68)Thierry Stremler - Marguerite

『French Café (Re-Release)』(2015年)はオムニバス・アルバム。WORLD MUSICレーベル<PUTUMAYO(プトマヨ)>シリーズの1枚だ。

 目をつむって聴けば、たとえ四畳半でも、パリのカフェにいる気分。中でもThierry Stremle(ティエリー・ストランレール)の『Marguerite』(2000年)は、いたって気分よろし。

 フランスのシンガーソングライター&演劇俳優のThierryは、グループVercoquin(ヴェルコカン)のリード・シンガーだったのだが、それほど売れず、ソロ活動に転向。

 2000年9月にリリースしたアルバム『Tout est relatif』は、評論家からは歓迎されたものの、商業的には失敗だったらしい。でも『Marguerite』は、この中に収録されていたんだよね。

 というわけで2005年に劇場俳優を兼業。Françoise Hardy(フランソワーズ・アルディ)に曲を提供するなど、地道な活躍を続けている。

▲Thierry Stremler『Marguerite』。Marguerite はマーガレットのこと。Bossaバージョンだが、フランス語はボッサのリズムに合う。

▲Vercoquin『Le petit dollar vert』(1997年)。リード・シンガーがThierry。ちょっとばかり時代を感じるが、それほど悪くはないと思う。

▲Françoise Hardy『L'amour fou(狂った愛)』(2012年)。Françoiseが書いた小説と同名の曲。このときFrançoiseは69歳。声は昔のままだ。



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2017年01月24日

聴かずに死ねるか(69)The Spacemen - On A Tropic Night

 The Spacemen(スペースメン)はスウェーデンの4人組ギター・インスト・グループ。要するにGSなのだが、スプートニクスのほかにおったんか・・・と思うのは早計。初アルバムをリリースしたのが1988年だから新時代のGSなのだ。

 もちろん、60年代のスプートニクスに似たクリア・サウンドを踏襲。あえて違いをさがせば、ビート感が勝っているところか。いずれにしても、ところどころにテケテケも入り、今どきの中高年にとっては哀愁そのもの。

 そんな彼らが演奏する『On A Tropic Night』は、もの悲しげなスチールギターのイントロで始まる日野てる子『南国の夜』(1965年)と同じ曲。

 北欧サウンドとハワイアン・・・ジャンルが異なるが、元々は『Noche Criolla』(1933年)というラテン・ナンバーなのだから、驚くことはない。ちなみに原曲のタイトルは「ラテン・アメリカの夜」という意。

▲The Spacemen『On A Tropic Night』。出だしはベンチャーズの『Walk Don't Run』に似ているが、すぐに『南国の夜』になる。結構、おもしろい。

▲原曲『Noche Criolla』はメキシコの作曲家Agustin Lara(アウグスティン・ララ)の曲。本人自ら、ピアノ演奏とともに歌っている。

▲メキシコの歌手Amparo Montes(アンパロ・モンテス)が歌う『Noche Criolla』。この曲の副題は『Noche de Veracruz(ヴェラクルスの夜)』。メキシコ東海岸ヴェラクルスの港町のことだ。

▲日野てる子『南国の夜』(1965年)。日野てる子の歌を聴くたびに、今どきの歌手にたとえると誰だろう・・・と思うのだが、まったく思いつかない。同じように容姿端麗な歌手はいるのに、歌いぶりがかなわない。


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