2016年01月26日

ハミ出しGS大全(54)ザ・マミローズ 灰色の空 昭和44年

 ざま見ろ〜ズとは小気味がいい。英語名はThe Mammy Rose(ザ・マミー・ローズ)、洒落ている。

 今どき話題のゲス極などとくらべると、ことさら奇をてらうこともなく、わざとらしさも微塵もない。常識内に納まっているのが懐かしい。これぞ昭和のグループ名。

 ただし、名前からイメージする反骨精神あふれるアナーキー骨太ロックバンド風ではなく、心優しきカレッジ・ポップスというかフォーク・ポップスというか、エレキサウンドとは無縁の楽曲だからこまってしまう。

 結成前は、全員、九段高校のビートルズ・ファン・クラブに入っていたのに、いざ自前の曲となるとビート感が抜けてしまうのは何故だろう。ヴォーカルの透明感のある歌声は心地良いが、聴き手のココロに留まることはない。それが残念。

 ジャケットに「これがアウター・サウンズ!!」とあるのだが、意味不明なのだ。

▲デビューシングル『もう一度だけ』のB面『灰色の空』。昭和44年発売。作詞作曲/李慶治。オケバックのおとなしい曲。

▲メンバーの実川俊晴(ds、vo)が「あんしんパパ」名義で発表した『はじめてのチュウ』。昭和65年発売。アニメ『キテレツ大百科』のテーマ曲だ。

posted by sankiyou at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ハミ出しGS大全

2016年01月28日

ハミ出しGS大全(55)ロック・パイロット ひとりぼっちの出発 昭和46年

 細身長身美形のメンバーをそろえれば、歌ダメ楽器ダメでもなんとかなったGS黎明期とは異なり、ブームが終焉をむかえる昭和44年以降は、それまでの成功事例が通用しなくなった。

 浮気なファンは、とっくにココロ変わりしていて、愛だの恋だの小さくまとまったメルヘン歌謡なんてダサッ、これからはクールでワイルドでなくっちゃ・・・とかなんとか言いながら、GSから離れていったからたまらない。つまり、ニューロックブームの到来である。

 渡りに船の音楽業界は、頭打ちのGSに代わる新たなグループを前面に押し出し始めるのだが、悲しいかな「ニューロックってなんや」「好いた惚れたはあかんのか」・・・といった程度の認識だったから、従来のGSに毛の生えた程度のグループが量産されることになる。

 ロック・パイロットもそのひとつ。GSブームが終わりかけたころに細々と活躍していたP.S.ビーナス、ピーターズ、ファニーズから美形のメンバーをつまみ食い、ニューロック・グループとして送り出したのが渡辺プロ。昭和45年暮れのことだ。

 レコードデビューは昭和46年1月25日。シングル『ひとりぼっちの出発』で勝負をかけたのだが、パッとしなかった。作詞/安井かずみ、作曲/沢田研二、編曲/井上尭之という絢爛豪華な仕込みにも関わらずである。結局、シングル4枚とアルバム1枚をリリースし、翌47年6月に解散してしまった。

▲デビューシングル『ひとりぼっちの出発』。昭和46年1月25日発売。作詞/安井かずみ、作曲/沢田研二、編曲/井上尭之。確かにクールな感じはするが、あまりお上手とはいえない歌がネック。イントロ後のメロがthe Cowsillsの『the Rain,the Park & Other Things』に酷似。

▲the Cowsills『the Rain,the Park & Other Things』。昭和42年発売。通算300万枚を売り上げた名曲。

▲ファーストアルバム『ロック・パイロット!』にアル-バム未収録シングルを追加した『ロック・パイロット+4』。2014年6月18日発売。収録曲=1.ひとりぼっちの出発、2.風にそよぐ葦、3.落葉の物語、4.ゆりになった少年、5.君だけに愛を、6.ブルージーン・ブルース、7.青春の祈り、8.ふたりでいたい、9.悪い季節、10.ゲーム、11.ある青春、12.月旅行、13.レマンのほとり、14.おんぼろ車でぶっとばせ!、15.風にそよぐ葦(別バージョン)。

posted by sankiyou at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ハミ出しGS大全